病める時も。 そして、繁忙期の納期に関するお知らせ。
すっかり更新が滞っているうちに、季節は秋になりましたね。
この時期は通常の撮影に加えて、七五三のご依頼がぐっと増えるので、毎週何ヶ所かの神社やお寺に赴いており、
季節の移り変わりを感じながら日々を過ごしています。
さて、これだけブログが書けずにいたのには理由がありまして、
実は少し前に下の子が病気をして入院しておりました。
幸い命に関わるような病気ではなく、また私にうつってそこからお客様にも感染…という恐れもないということだったため、
入院中は特にお客様にお知らせすることもなく予定通りに撮影に伺わせていただきました。
2歳半の子を独りで長時間病室のベッドの柵の中に居させるのはさすがに忍びなく、撮影以外の時間はなるべく病室にいるようにしていたのですが、
我が家は夫が海外赴任中、両家両親は飛行機の距離の完全ワンオペ育児家庭。
未就学児で病室には入れない決まりの上の子をどうしようという問題があって途方に暮れていたところ、
ママ友たちが順番に保育園の送迎とご飯、お風呂、洗濯、お泊まりと面倒をみてくれて、本当に助かりました。
退院後もしばらく自宅療養、通院が続いていましたが、実家の母の手伝いや息子の頑張りもあって、撮影は1件も穴を開けることなく完遂、
保育園の運動会も無事参加でき、今週ついに最後の通院も終了しました。
本当に色々な方の助けを借りて、なんとか乗り切ることができたことに、感謝の念でいっぱいです。
大変だったでしょう、と声をかけられるのですが、
過ぎてしまえばあっという間で、苦労よりも、病室で過ごした娘との濃密でゆったりした時間が懐かしく思い出されます。
そして、そんな時も我が家にはやはり、写真がありました。
病める時も
初日。無機質で静かな大部屋に二人。
柵の中で寝かしつけをしてから、そっと抜け出して翌朝の仕事の準備と、今後の諸々の段取りを組み、関係各所に連絡をする。
やたら頭が冴えて眠れなかった長い長い夜。
外れるたびに鳴り響くアラームにも段々と慣れてくる。
上の子には保育園から直接お友達の家を渡り歩いてもらい、1日に一度も顔を合わせない日が続いた。
仕事と病院の合間に時々帰る子どもたちのいない家はやけに片付いていて静かだった。
退院の日。娘にとって久々の外の世界。スマホにて。
自宅療養が始まる。
北海道からばあば到着。
息子も久々の帰宅。
お土産のうんこドリルに大喜び。
うるさくて、とっ散らかってて、賑やかな日々が戻って来た。
✳︎✳︎✳︎
忘れたくない日々のために
家族写真は楽しい時、おめでたい時に撮るもの。
子どもの写真は笑顔を撮るもの。
そう思う人は多いようです。
でも私にとっての家族の写真はそれだけではないと思っていて、
辛い時や、病気の時に残した写真にはまた違った意味で大切なものが詰まっていると思います。
今回の入院騒動は、我が家にとってはワンオペ始まって以来の試練でした。
時間とか予定とかの概念がまだ無い2歳児にとって、病室に一人で置いていかれるのはどれだけ心細いことだっただろうと思います。
こんなことでもないと、こんなにママを独り占めできる時間もなかったのだろうということと、
上の子が毎日楽しそうに友達の家にお泊まりしてくれていたのが救いでしたが、
きっと彼なりに寂しい思いもしていたと思います。
でも、そんな試練でも、私にとっては忘れたくない出来事なのですよね。
高い柵に囲われた子供用の狭いベッドで、点滴のチューブを踏まないように気にしながら2人で寝て、身体中痛かったあの日々。
撮影が終わって急いで駆けつけると、テレビカードの残額が物語る、娘が一人でアンパンマンのDVDを観ながら過ごした時間に思いを馳せて心が痛んだこと。
病棟に響き渡るご機嫌で舌足らずな「とんぼのめがね」の歌。
何年経っても、この写真を見るたびに、そういうことを思い出すんだろうなぁと思うのです。
常日頃、お祝い事だけでなく、日常を記録することを強くお勧めしている私ですが、
日常生活というのは、楽しいこと、嬉しいことばかりではありません。
そういう日々も引っくるめて、いつか愛おしく思い起こせるような写真を、コツコツと撮っていけたらなぁと思うのです。
繁忙期の納期に関するお知らせ
というわけで、長い長い言い訳になるのですが、
病院に持ち込んで進めるつもりだった撮影以外の執筆系の仕事、事務作業、編集作業、連絡業務などは
甘えん坊の2歳児に付きっきりだと結局ほとんど進まず、ほぼ2週間分の仕事がたまることになりました。
現在、通常のお仕事分は納期ギリギリで対応できておりますが、納期のお約束なしのモニター撮影の方の納品、特にアルバム制作をかなりお待たせしてしまっている状態です。
そのまま繁忙期に突入してしまい、今後通常のお仕事分も、年内は納期のご相談をさせていただく可能性が出てまいりました。
できるだけご迷惑をおかけしないよう、ご希望に添えるようにしてまいりますので、可能な範囲でご協力いただけますと幸いです。