7周年を迎えた今日、改めて語る日常撮影の話。
にちにち寫眞、7周年を迎えました!
この春でカメラマンになって15年目に突入、
そして本日「にちにち寫眞」を立ち上げて丸7年が経ちました。
目の前のことをひたすらやってきた7年。
ムチムチ乳児だった娘はスラっとおませな小学生女児になり推し活に夢中、
見えない敵と戦っていた息子はいつの間にか私の背を抜き低い声でタブレットの音ゲーに向かって雄叫びを上げています。
特にこの一年は、引越し、アトリエオープンなど、
公私ともに変化が大きく、本当にあっという間でした。
さて、2017年の5月末に始めたにちにち寫眞は、
当初から「その人たちでなければ成り立たないオリジナルな家族写真」を目指して
「いつも通りの」「その人たちらしさ」「日常」「ドキュメンタリー」を合言葉に
きっと万人受けはしないであろうスタイルを貫いて突き進んできました。
7周年を迎えた今年も、
そのスタイルを継続しながらも、より私のやりたいこと、かつ時代に合った形を模索していきたいと思っています。
具体的には、Instagramでは少し前から告知していた通り、
プランの大幅な改定
を行います。
また、それに合わせて商品の見直しや、新商品のリリースもしていきます。
プランや商品の具体的な変更点を解説する前に、
今日はまず、そうするに至った背景や、今私が考えていることを、
主に日常撮影を広めるという観点からお話しさせてください。
日常撮影、全然流行ってない。
先日、地域のトークイベントにスピーカーとしてお呼ばれしまして、
ドキュメンタリーで撮る家族写真について熱く熱く
(持ち時間を超えてタイムキーパーさんにベルをチリンチリン鳴らされながら笑)語ってきました。
この日のスライドを準備するにあたって、
ここ5年ぐらいで撮影した日常撮影のデータを見返していたのですが、
改めて私、いい写真撮るなぁとしみじみ思いました。
そして漏れなくその写真は、撮影当時より今の方が、ご家族にとって価値が上がっているだろうと確信できるものでした。
聴衆の皆さんの中には涙を浮かべながら写真を見てくださる方もたくさんいて、
私の目指したものは間違っていなかった、
そう改めて思いながらお話しすることができました。
新鮮だったのは、
そのイベントの参加者は地域の一般の方々で、
はじめに「日常撮影」という言葉を聞いたことがありますか?
と聞くと、手を挙げた方がほぼいなかったこと。
ファミリーフォトグラファー界隈では、ここ5,6年で日常シーンの撮影の良さを語る人はずいぶん増えたなという印象で、
日常撮影プランを作ったり、日常撮影メインで活動していきたいという人をとてもよく見かけるようになりました。
でもそれはinstagramの中の、さらに好みの似通った特定の人たちの中のお話なのですよね。
私も普段お話ししているのは
私の思いに共感してくれる同業者や、私を見つけて選んでくださっているお客さまばかり。
とてもとても狭い世界で発信していたことに気づかされました。
…いや、本当はとっくに気づいていました。
実は、
「日常撮影」という言葉でGoogle検索にかけると、2024年現在、私のこの弱小ブログがトップに出ます。
また「出張撮影 日常」など関連ワードで上位に出てくる方も、みなさん私のよく知るお仲間ばかり。
「出張撮影 七五三(お宮参り/マタニティーフォト/ニューボーンフォト)」などではもうずいぶん前から個人ブログは大手マッチングサイト系に駆逐され、
ほぼ検索上位にひっからなくなったのですが、日常撮影だけは個人で活動している人(しかもほぼ知り合い)が普通に上位に出てきます。
大手が乗り込んでくるほどの需要がないのでしょう。どれだけ一般に認知されていないか、一部の狭い界隈で盛り上がっているだけなのかということがわかります。
私は日常撮影のパイオニアのように言っていただくことも多く(本当は全然そんなことはなく、もっと昔から情熱的に取り組まれている方は何人もいらっしゃるのですが)、
実際に他のフォトグラファーさんに比べて純粋な日常撮影の依頼件数はかなり多い方だと思います。
ただその内訳を見てみると、異様なほどに同業者からのご依頼が多いのです。
先日初めてきちんと数えて計算してみたのですが、この3年間の日常撮影のお客様に占める同業者率、なんと驚愕の41%!
ちなみに七五三など全てのお客様で計算すると同業者率は17%でした(それも多いけど…)。
私のお客様はプロの同業者でなくても、普段から趣味で写真を撮られる方が多く、そういう方達も含めるともっと高い数字になります。
やはり一見して地味で映えない日常シーンの撮影に魅力を感じるのは
常日頃「いい写真とは何か」とか「残すべき写真とは」とか、写真について考えることが多い人や、
映える写真は自分で撮れる人に限られてくるのは必然なのだと思います。
ただ、実際にそうして撮られた写真と言葉で、丁寧に伝えていけば、
一般の方にもきっと伝わるのが日常撮影だと思っています。
一度良さが伝われば、一時の流行で終わるものとも思いません。
だから、まだまだこれから。
それは悲観的な意味でなく、まだまだできることがたくさんあるなー!わくわく!という意味で。
さてさて、では、
お客様に恵まれ、ほとんど宣伝なしで十分な数のお仕事をいただけている現状、
なんとなくキャリア的には中堅に入ってしまって後進のためにも自分の価格帯はむしろ上げていかなければいけないフェーズで、
今以上に忙殺されることなく、もはや親戚同然のようなリピーターさま方に納期などでこれ以上ご不便をかけることもなく、
私の良いと思うサービスを未知の層にも気軽に届けたい!と思った時、
どうするのが正解なのか…
たくさんたくさん考えました。
そこで考えたのが、プランの大幅な見直しです。
全体的には値上げとなりますが、推していきたい日常、出産、育った街シリーズ、一部の新商品に関しては
これまで以上にお手軽に試していただけるような建て付けにしてみました。
ウェブサイトのプランページ、商品ページの変更はもう少しだけお時間をいただき、
来週中を目処に徐々に更新していくとして、
まずは概要だけ、次項でお伝えします。
8年目のにちにち寫眞は、ここが変わります。
主に変わるのはプランページと商品ページで、変更箇所は以下になります。
(ウェブサイトの変更は今月中旬までを目処に進めていき、6月いっぱいのお問合せに際しては旧プラン、旧商品価格もご案内します)
※6/6 追記:本日時点で全プランの概要ページと、そちらから飛べるドキュメンタリースタイルの3プラン、撮影会スタイルの2プランのページ更新が完了しております。
●撮影スタイルの見直し
撮影スタイルごとのプラン組みや呼称、料金をわかりやすくします。
これまで
「フォトストーリー」
「フォトセッション」
「フォトストーリー×フォトセッション」
「撮影会」
「アトリエ撮影」の5つに区別していた撮影スタイルを
「ドキュメンタリー」
「ポートレート」
「撮影会」
「スタジオ撮影」の4つに変更します。
各撮影スタイルごとにスタイル基本料金を設け、
そちらにジャンルごとのプラン料金を加算する形にします。
ドキュメンタリースタイルは
「日常撮影プラン」
「ハレの日撮影プラン」
「出産撮影プラン」に
ポートレートスタイルは
「ストレートポートレートプラン」
「セットアップポートレートプラン」
「ニューボーンフォトプラン」に分かれる予定です。
●撮影時間の見直し
各撮影スタイルにふさわしい撮影時間を再設定し、呼称をわかりやすくします。
これまでフォトストーリープランで
「ひとときの記録(3時間まで)」「いちにちの記録(6時間まで)」
と設定していた撮影時間によるプランを
ドキュメンタリースタイルの
「short(90分まで)」「middle(3時間まで)」「long(6時間まで)」に改定します。
またこれまでの40-60分のフォトセッションプランを
20-40分のストレートポートレートプランと2-4時間のセットアップポートレートプランに改定します。
オーダーメイド撮影会はこれまでの1組20分から1組15分に短縮します。
出産撮影はこれまで通り時間無制限でお付き合いします。
●納期の見直し
全てのプランでゆっくり納期と通常納期の選択が可能になります。(速報ショットは翌々日までに全員にお送りします)
ありがたいことにご依頼をたくさんいただき、編集作業がなかなか進まずに納期を延ばしていただくことが多くなっていました。
一昨年ごろからお試しでまずは撮影会のプランで納期を選べるようにし、次に昨年より日常撮影の納期を1-3ヶ月に伸ばしていただいておりましたが、
プランに関わらず、お急ぎの方もゆっくりで良いという方も一定数いらっしゃるということがわかりました。
そこで、今後は全てのプランで全データの納期を「通常(1ヶ月程度)」「ゆっくり(1-3ヶ月程度)」からお選びいただけるようにすることにしました。
ゆっくり納期の方には2Lサイズプリントを通常の倍の10枚おつけします。(撮影会プランはお値引きにて対応予定)
納期に関わらず速報ショットとして、カメラマンによるセレクトカット数枚は撮影の翌々日までに全員にお届けします。
●モニター撮影
長らくモニター扱いとさせていただいていたニューボーンフォトは「ニューボーンフォトプラン」に
昨年からお試しでご提案させていただいていた「育った街(生まれた街/暮らした街)で撮るシリーズ」は
「セットアップポートレートプラン」として正式プランとさせていただきます。
※セットアップポートレートプランは2025年5月までの1年間、リリース記念として撮影料22000円(スタイリング料金別)で承ります)
新たに今年中に募集を開始する可能性の高いモニター撮影として、
動画付きプランとアトリエイベント数種類を検討しています。
興味のある方は動向をチェックしていてくださいね!
8年目のにちにち寫眞も、よろしくお願いします!
そんなこんなで、まだまだ春どころか昨秋からのお仕事を残しているミニ子ですが
まずは一旦ウェブサイトの大幅改定を完了し、お待ちいただいているデータやアルバムの編集に精を出すことに専念しつつ、
少しだけ今後の展望と、お知らせをいくつか。
1.動画オプションを検討中です。
先ほども触れましたが、今年中にモニター募集するかもしれません。
2.今年も遠方出張の予定が何箇所か入っています。
近々、わかっている範囲の予定を出そうと思いますので、
普段なかなかお会いできない地方の方、この機会に撮影、レッスン、お茶会お食事会など、お誘いお待ちしております!
(もちろん、すでに予定のあるところ以外でも、呼んでいただければ全国どこへでも参ります)
3.もう少しブログやInstagramの投稿頻度を上げたいです
本当に毎年言ってる気がしますが、ご紹介したい撮影事例がたくさんありすぎるのに、全然手が回っていない状況です。
これをなんとか打破したい!
8年目のにちにち寫眞も、よろしくお願いします!