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2018-08-31

実家に帰ったら撮る写真

『ショッパー』 コラム第2回 掲載されました

地域新聞ショッパーのコラム、第2回が掲載されました。
数日前からエリア内で配布されています。
電子ブック版は本日からしばらくご覧になれます。

このコラムは、毎月編集部から「〇〇を撮る」というお題をいただきまして、それについて私が思う撮り方のコツや大切にしていることなどを自由に書くという形なのですが、

第2回のお題がいきなり「人物を撮る」でして、
実は、かなり困りました。

ひ、広すぎない…!?

と。

カメラマンになって、商品撮影から記者会見まで色々経験してきましたが、
ここ数年は「にちにち寫眞」もメディアのお仕事もプライベートも含め、撮る写真の9割以上が人物撮影なのです。
一番こだわりがあるのも人物撮影です。
なんなら「人物を撮る」だけで毎月語れます。

これは、テーマをかなり絞らなくては…と思い、
帰省シーズンということで、「私が実家に帰ったら撮ると決めている家族写真」について書くことに決めました。
(しかし、掲載日は夏休み終盤も終盤!すでに帰省シーズン終わっちゃうのですが…!)

と言っても紙面は約500字。
足りない分はこちらでも少し語ろうかと思います。

実家に帰ったら必ず撮りたい写真

年に1,2度、実家に帰っています。

コラムに書いた、「私が実家に帰ったら撮ると決めている写真」とは、

「全員集合写真」と「親の写真」です。

集合写真は写真を始めてすぐぐらいから必ず撮ってきました。

こちらについては他でも書く機会がありそうなので、今回は割愛します。

親の写真は最近思い立ち、撮ってみて、今後は必ず、と決めました。

皆さんにも、ぜひオススメしたいです。

親を撮る

 

昨冬、下の妹が結婚して家を出まして、娘3人を育てた両親は36年ぶりに二人きりの生活に戻りました。

そのタイミングで、ふと、これまでちゃんと両親の写真を撮ってあげていなかったな、と気づきました。

思い立ったら、すぐ行動。

照れる両親を無理やり並べて撮影してみました。

最初は乗り気でなかった二人も、撮った写真を見て、とても喜んでくれました。

 

年を取ると、人は積極的に写真に写りたがらなくなる傾向があると思います。

でも、なんとか無理やりおだててでも写真を撮ってあげてほしいんですよね。

今が一番若いんです。

最近は、七五三やお宮参りの撮影のお客様でも、「夫婦のツーショットも撮ってほしい」という方や、「両親のちゃんとした写真を撮ってほしい」という方が時々いらっしゃり、

素敵なことだなぁと思っています。

私からも、できるだけご提案するようにしています。

 

先ほどあげた最後の写真、母は「これを遺影にする!」と言っています。

私は遺影については思うところがありまして、

それは「元気なうちにちゃんと撮っておいたほうがいい」ということ。

元気なのに、遺影の話だなんて、縁起でもない!と思うかもしれませんが、
元気だからこそ残しておいてほしい。
もちろんご本人から言い出すのならともかく、お子さんの立場で「遺影を撮ろうよ」と言うのはかなり気まずいことだろうと思います。

ですので、遺影として撮るのではなく、毎年でも数年おきでも、何かの記念のついでにでも、ポートレートとして撮ることをオススメします。

 

現状、多くの場合は、亡くなってから数時間の間に慌ただしく探し出した昔のスナップ写真や集合写真を、

画像が荒くなってもなんでも引き伸ばし、背景や洋服を合成してもらった物が、

遺影として、その先何十年も「故人の顔」として定着していくことになります。

それよりも、その人が元気で、その人らしく、本人も気に入っている、そんな姿を残せたら素晴らしいと思うのです。

数年前に祖父が亡くなった時、元気だった頃に私が撮った笑顔のポートレートを遺影にしてもらい、本当によかったと思っています。

 

 

さて、ここまでは割と「ちゃんとした」親の写真を前提にお話をしてきましたが、

もちろん、普段の何気ない姿のスナップや、子どもが主役の行事ごとでも、親御さんを意識して撮ってあげてみてください。

将来家族みんなで見返した時に、(その時よりはだいぶ)若いお父さんお母さん、おじいちゃんおばあちゃんの姿を見るのって楽しいですよね。

わいわい言いながら、この時ああだった、こうだった、と語り合えるのは、やはり自然な中で撮ったスナップ写真だと思うのです。

そしてそして、そのお手伝いを、にちにち寫眞にさせてもらえたら、きっとご家族皆さんにより喜んでもらえるものが残せると思いますよ!!

   

 

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