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2020-10-17

雨の日の撮影をオススメする理由とオススメしない理由

こんにちは。にちにち寫眞フォトグラファーの山本ミニ子です。

もうすっかり秋ですね。

秋は日差しも和らぎ暑くもなく寒くもなく、撮影にはもってこいのシーズン。

であるとともに、台風や秋雨でスケジュールの再調整が頻繁に必要になる季節でもあります。

 

今日は、撮影日に雨予報が出たら、どうしよう?というお話をしたいと思います。

 

結論から言いますと、

「雨の日の撮影、大歓迎です!!ただし、お客様の状況により向き不向きはあります。」

です。

 

さっそく本題に入る前に、雨の日の七五三撮影の一例を見ていただこうと思います。

 

 

大雨の日の七五三撮影@東京都八王子市→日野 高幡不動尊

昨年の七五三撮影でも、何日か大雨に降られました。

延期された方、決行された方、様々でしたが、

今回ご紹介するお客様は、直前にたまたまこちらのハロウィンの記事を見つけて

「子ども写真でもこんなにダークなテイストで素敵に撮れるのですね!!」と感激してくださり、

むしろ雨の方がしっとり撮れていいかも、と、なんと雨予報が出てからご依頼をくださった珍しい方。

 

お客様のこの判断、大正解でした!

当日は、朝から予報通りかなりの大雨。

にちにち寫眞の七五三はお支度シーンから記録することが多いので、ひとまずはお天気に関係なく撮影が進みます。

主役はとっても綺麗に髪を伸ばした6歳ちゃん。

実はこのお支度シーン、はじめは実現できないかなと思われていました。

というのも、お客様がにちにち寫眞(にちにちしゃしん)を見つけてくださったのが、お参りの2日前。

ダメ元でご連絡をいただき、

「午前中美容室を予約済みで、本当はそこから撮ってもらいたいけどもう他の撮影が入ってますよね、

せめて午後にお参りシーンだけでもお願いしたいです」というご相談でした。

△お母様が昔使われた髪飾りとのこと。こうして受け継がれていくの、素敵です!

実際この日の午前中は他の撮影が入っており、一度は午後のお参りシーン撮影のみお引き受けしようかと思ったのですが、

よくよくお話を聞いてみると、二件のご予約の撮影場所は車で5分ほどしか離れていないことが判明。

しかもお支度開始時間は次の撮影開始の1時間前。

朝、お支度のはじめ40分だけお撮りして、私は別の撮影へ移動、お参り先で合流という流れにできました。

本来3時間のプランを朝と午後の2回に分けるというのはイレギュラーですが、

こんな風に融通が効きやすいのも、個人でやっている小さな写真屋さんのメリットです!

髪が完成し、これから着付けなのですが、一旦ここでお別れです。

別現場での3時間の撮影を終えて駆けつけると、すでに御祈祷とお昼ご飯を済ませた皆さんと無事合流。

いざ、撮影再開です。

 

△この日の撮影は、いつも保育園の送迎をしてくれているという大好きなおばあちゃんのためだそう。この日の着物も仕立ててくれたとのこと。

△お母さんとは、あっち向いてホイで大笑い

紅葉の名所でもある境内も、この雨ではほぼ貸切状態。雨の音と護摩の太鼓の音だけが響いています。

雨をしのげる場所もあるので、お着物のディテールなど、落ち着いた撮影はこちらで。

△小物や帯はお母さんの若い時のもの。ひいおばあちゃんが作ってくれたものをおばあちゃんが大切に保管してくれていたそうです。

△ちょっと寒いけど、息で温まりながら頑張ってくれました

時々休憩も挟みながら…

オフショットも

ポージング写真も

はあぁぁぁ、可愛すぎます!!

そして再び雨の中へ…

雨の中、ポックリは大変だったはず。それでも疲れを全く見せずに、帰路につきます!

頑張ったご褒美は、たこ焼きです!

レインコートで帰り支度。

 

そうそう、冷えた体にはコレが一番!!コーンスープです!

まさに自販機の「あったか〜い」の文字を体現。

本当に本当に、お疲れ様でした!!

 

 

 

雨の日の撮影のメリットデメリット、そして、向き不向きのお話

いかがでしたか?

雨の日の撮影も、なかなか素敵だと思いませんか?

 

楽しみにしていた撮影日が雨予報だとがっかりしてしまいがちですが、

雨の日撮影のメリットは、いくつもあるんです。

まずは、スケジュールの再調整をしなくていいということ。

にちにち寫眞では天候不良での延期は無料で承っておりますが、

日常撮影ならともかく、七五三やお宮参りなどのイベントは、貸衣装や美容室、会食会場の手配など、準備がたくさん。

延期となると、親戚一同の予定を再調整し、レンタル衣装はキャンセル料を払い、各方面の予約を取り直し、

シーズン中ともなると希望の美容室やフォトグラファーはもう予約でいっぱい、新たに探すのも一苦労…と、

なかなか大変です。

次に、撮影場所が混まないということ。

今回のお写真を見ていただいてもお分かりの通り、どんなにいい季節でも雨の日は人手がぐっと少なくなります。

その分、よその人の写り込みを気にすることなく撮影しやすくなるのです。

そして何といっても、特別感が出るということ。

雨だからこそ撮れる写真というものがあります。

ビジュアルでいえば、雨を活かしてしっとりした落ち着きのある雰囲気が出せますし、

何より、傘やレインコートを駆使し、濡れないようにみんなで協力し合って過ごした時間そのものが残せます。

ひさしなどの条件が良ければ、反対に雨を感じさせない写真も撮れるので、

バリエーションが増えてとってもお得です。

 

もちろん、雨の日のデメリットもあります。

お着物が濡れてしまうかもしれない。

移動に時間がかかるかもしれない。

自由が制限されたり寒かったりで、お子さまの機嫌が悪くなるかもしれない。

風邪を引いてしまうかもしれない。

晴れる前提で思い描いていた「理想の写真」は撮れないかもしれない。

 

そう、ですから、どなた様にも一律にオススメできるものではないのです。

 

では、どんな方になら、雨の日の撮影をオススメできるのでしょうか?

 

写真には、「理想を叶えてくれる写真」と「現実を肯定してくれる写真」があると書いたことがあります。

どちらがいい悪いではなく好みの問題であり、同じ人でも時と場合によってどちらを求めるかは違うと思います。

 

私が家族写真の撮影でより大切にしているのは後者なのですが、

後者の写真は、カメラマンの腕と情熱とセンス、家族の大らかな気持ちさえ有ればどんな状況でも撮れるし、

アクシデントもまた特別な味わいになります。

そこに天気による難易度の違いは無いと思うのですよね。

一方、前者、いわゆる「絵になる写真」を撮るには、条件が良ければ良いほどいいのです。
光、背景、環境、お子さまのご機嫌、ご家族の心の余裕(これかなり重要!)といったあらゆる条件が揃わないと実現しにくく、

また年齢が小さかったり、お子さんの数が多かったりするほど難しくなります。

ですので、
「理想の写真」「絵になる写真」を求めているにも関わらず、

●せっかちな家族がいる

●体調に不安がある
●小さい子どもの人数が多い
●お子さまが自由な性格

 

の場合、雨天時は他の事情が許すなら延期にした方が幸せな結果になるのではないかなと思います。

 

一方、

●参加人数が少なく、密なコミュニケーションが取れる
●お子さまが撮影に前向き、撮影が好き
な場合は、雨の日も「絵になる写真」を目指しやすいと思います。

(今回ご紹介したお客様は、こちらの条件をバッチリ満たしていました!)

 

そして、

「絵になる写真」よりも「ありのままがいい感じに写っている写真」がお好みでしたら、

雨でも雪でも、どんなお子さまでもお任せください!

 

自分の家は、どうかな??ご参考になさってみてくださいね。

 

 

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今回のプランは

「ハレの日のフォトストーリー ひとときの記録プラン」でした。

データとスライドショー、インデックスブック をお届けしています。

今回の撮影でお届けしたスライドショーは、こちらです。

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